“それ”は自分。
目の前に、もう1人の自分が現れたら…
“それ”は躊躇なく人を殺す恐ろしい存在だったら…
この作品は”それ”に命を狙われる人々の話。

映画「アス」の監督

監督はジョーダン・ピール。アメリカの俳優であり、コメディアンであり、脚本家でもある。
彼の初監督作品の映画「ゲット・アウト」もオススメです。

あらすじ
少女アディは両親に連れられ、サンタクルーズの夜の遊園地へと来ていた。母親はトイレへ行き、父親はゲームをしている間に、アディは1人でビーチにあるミラーハウスへと入って行ってしまう。暗くて誰もいない中を進んで行くと、自分と瓜二つの少女がいて…。

そして15分後、両親が発見したがアディは話せなくなっていたのだ。
それから十数年後、再び話せるようになったアディは夫のゲイブと2人の子供で姉のゾーラ、弟のジェイソンと4人で夏休みに別荘に遊びに来ていた。
食事を終え、夫が「サンタクルーズのビーチへ行こう」と言い出す。
気が乗らないアディだったが、子供が楽しみにしていたという事もあり、渋々行くことに。
ビーチには友人の家族もいて合流し、話していると飛んできたフリスビーが、敷いていたレジャーシートの円の模様の上に全くのズレもなく乗った。

それを見た友人が「最近変な偶然の一致が多くて」と言った。
そんな話を友人としていたアディはジェイソンがいない事に気付く。
異常な程の心配をしながら探していると、「トイレに行っていた」とジェイソンが戻ってくる。
そして家に帰り、アディは夫に子供の頃、あのビーチであった事を話す。
ビーチにあったミラーハウスで自分と瓜二つの少女を見た、と。だから「ここにいたら不安でどこか違う所へ行きたい」と話していると停電する。そこへジェイソンがやってきて、「外に四人家族が立ってる」と言うのだ。
見てみると手を繋ぎこちらを見ている4人がいる。

子供の頃に見た少女がいつか来る。と、ずっと不安だったアディは怯え危険を感じ警察に電話する。
ゲイブが様子を見に外へ行き、その4人に声を掛けるが反応しない。
一度家の中へ戻ったゲイブは、警察が来るまでに14分掛かる事を知り、バットを持って外へ行き、もう一度4人に敷地から出て行くように言うが動かない。
すると4人のうちの1人が手で合図を出した。その合図に反応し、3人が動き、1人がゲイブに向かって来たのだ。
恐怖を覚えたゲイブは家の中に避難するが、外に置いてあった合鍵で入って来られ、足を負傷する。
そして4人を見てみると”それ”はアディの家族と瓜二つの4人だった。

キャスト
ルピタ・ニョンゴ
アデレイド・ウィルソン(アディ)/レッド役

・その他出演作品
映画「それでも夜は明ける」パッツィー役
映画「フライトゲーム」グウェン・ロイド役
映画「ブラックパンサー」ナキア役
映画「リトル・モンスターズ」オードリー・キャロライン役
ウィンストン・デューク
ゲイブ・ウィルソン/アブラハム役

・その他出演作品
映画「ブラックパンサー」
映画「アベンジャーズ/インフィニティーウォー」
映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」エムバク役
エリザベス・モス
キティー・タイラー/ダリア役

・その他出演作品
映画「7才のカルテ」ポリー・クラーク役
ティム・ハイデッカー
ジョシュ・タイラー/テックス役

・その他出演作品
映画「ブライズメイズ/史上最悪のウェディングプラン」ダグ役
シャハディ・ライト・ジョセフ
ゾーラ・ウィルソン/アンブラ役

エヴァン・アレックス
ジェイソン・ウィルソン/プルートー役

ノエル・シェルドン
リンジー・タイラー/ニックス役

カリ・シェルドン
ベッカ・タイラー/イオ役

感想~ネタバレ
自分と全く同じ姿をした存在が襲ってきたら怖いですよね。でもまず、見た瞬間「えっ?」「なに?」「何が起こったの?」ってなって固まってしまいますね(笑)
私なら「何が起こったの?」って固まったまま思考が追い付かずに、そのまますぐ殺されてしまいそうです(汗)( ̄▽ ̄;)
アディとレッドを演じた主役のルピタ・ニョンゴの演技が凄いと思いました。歩き方とか表情も気味の悪い怖さが伝わってきます。怒った顔より無表情の方が私は怖く感じます。何を考えてるのか、わからないからかな?
みなさんはどんな表情を怖いと感じますか??

ゾーラとジェイソンは勇気がありましたね。別荘を襲撃された時は怯えて泣いていたのに、その後は武器となるもので倒したり、機転を利かして倒したりと勇気があり賢い子達でした。

そしてゲイブ。この作品の中で1番大好きなキャラクターです(笑)
言う事やる事子供っぽいところがあるんです。「みんなは1人だけど俺は2人倒した!」とか言ってるし(笑)アディに「どうでもいいわ!」って言われてましたけど(笑)
少しだけ空気を読めてない発言があったりと…なんか笑えるんです(笑)
そこを意識して見てほしいですね(笑)

次はキティーですが、夫のジョシュにビーチで冷たかったですね。「クソヤロー」って言ったり、「いつか夫を殺しちゃうかも」とアディに話したり。家でもジョシュにずっとイライラした感じでした。
でも瀕死になりながらも、必死に殺されてしまったジョシュのそばへ行こうとしてたのは、本当は愛していたからなのかもしれませんね。後悔したんじゃないかと思うとすごく悲しくなりました。
みなさんは後悔しないように、「好き」「愛してる」をちゃんと伝えてくださいね。ジョシュとキティーみたいに急な別れが来るかもしれませんからね。大事な事ですよ。
“それ”達は確かに怖い存在ですが、可哀想だなと思うところもありました。その存在は”テザード”と呼ばれるクローンで、人間が造っておいて見捨てられ、地下に放置されてしまった存在だからです。
勝手すぎますね。実験に失敗したからって、何もなかったかのようにするなんて。。。
こんな事が起こったのは、そもそも人間が悪いように思いました。地上の人間を操る為に造ったとか…。その実験に失敗したから見捨てたとか…襲われても仕方なかったのかも知れませんね。
人はもっと取るべき行動を考える必要があるのかもしれません。
綺麗事だし、100%に近い位に無理な理想ですが、大切な人や家族、友達だけでなく人間同士がもっと支え合っていければいいんですけどね。
“自分達さえ良ければいい”っていう考えは捨てて。
ですがそういった考えがあったからこそ成長できた部分がある事も否定はできませんね。
そしてレッドが言ってました。”テザード”とは”繋がれし者”で、肉体は造れても魂までは創ることが出来なかった人間が、1つの魂を2つに分けたって。
どうやって分けたのかな(笑)少し気になります(笑)
終盤に差し掛かってレッドに連れ去られたジェイソン助けに行ったミラーハウスでレッドを絞め殺す時と殺した後のアディの顔と様子がおかしくて怖かったですね。で、この時に「もしかして…」って思ったらやっぱりそうでした。子供の頃ミラーハウスで本物のアディとレッドが入れ替わってたんですね。レッドこそが本当のアディだったんです。
【衝撃的】ですね。
もしかしたらアディは恐怖よりも”正体”がバレたらどうしようと言う不安が大きかったのかも。
レッドを殺し、すぐ近くのロッカーに隠れていたジェイソンを見つけて抱きしめたけど、ジェイソンはアディに腕は回していたけどちゃんと抱きつかずに、怯えてましたね。
それにアディが「悪い奴らはやっつけた。大丈夫。もう怖くないわ。わかった?」って聞きますが、ジェイソンは何も言わず、ただ怯えた感じで首を横に振ってました。
ジェイソンも様子がおかしかったアディが怖かったのかな。怯えるのも無理はありません。だって本当におかしかったから(汗)
ラストシーンは家族で救急車に乗って走っていきますが、運転をしているアディをジーっと見つめるジェイソン。アディの正体に気づいたのか、疑ってるのか。そんなジェイソンに軽く微笑むアディ。ごまかす為??
ジェイソンが「もしかしたらお母さんが本当はクローン?」って疑った?ところで終わります。
もしかしたら母親が…なんて疑問が残ったままなんてイヤですね(笑)
私の勝手な軽い考察
エレミヤ書とは
旧約聖書の一書で、三大預言書の1つです。因みにあと2つは「イザヤ書」と「エゼキエル書」です。
そして作品に登場する”11章11節”とは…
それゆえ主はこう言われる、見よ、わたしは災を彼らの上に下す。彼らはそれを免れることはできない。彼らがわたしを呼んでも、わたしは聞かない。
https://www.wordproject.org/bibles/jp/24/11.htm
この場合の”主”とはテザードの事で、”彼ら”とは地上の人間達ですね。
「テザードが地上の人間達を襲撃するが、人間達はその襲撃から逃げられない。人間達が助けを求めてもテザードは聞かない。」
と言う事じゃないでしょうか。
テザードが持つ凶器
テザードは凶器にハサミを持っています。
レッドが「繋がれし者テザード」と「1つの魂を2つに分けた」と言っていましたね。
その繋がれた状態を断ち切り、自由を得たいという思いからハサミなのでしょうか。
まとめ
単純に観て頂いても、いろんな面から考察しながら観て頂いてもどっちにしても『良い作品』となってますので1度観てほしいですね。
もしかしたら他にも何かメッセージが込められてるかもしれませんよ。
