はじめに
さて、今回は平成最後の仮面ライダー映画作品『仮面ライダー平成ジュネレーションズForever』の感想を書いていこうと思います。
この映画は数作品にわたって続いた「平ジュネシリーズ」の最終作品であり、平成という時代における最後の仮面ライダー作品となりました。
今回の映画で焦点が当てられる仮面ライダーは以下の5人です。
①仮面ライダージオウ
まぁこれは当たり前ですね。当時放送されていた最新ライダーであるジオウがこの作品における主人公です。最高最善の魔王を目指す常磐ソウゴ(演:奥野壮)達は、今回経験したことの無い状況に巻き込まれます。
②仮面ライダービルド
ジオウの1作品前の仮面ライダービルドも準主役級の扱いを受けます。ビルドだけではなく、クローズ、グリス、ローグ、そしてみーたんも映画に出演します。当時ビルドロスに苦しんでた人達にとってはとても嬉しい状況でした。
③仮面ライダーW
平成2期ライダー1作品目にして、未だ根強い人気を誇る仮面ライダーWも今回の物語に大きく絡みます。今回、この映画でソウゴ達はWの力を継承し、仮面ライダージオウWアーマーに変身を果たします。
④仮面ライダー電王
こちらも未だ根強い人気を誇る人気作です。今や超人気俳優である佐藤健が主演のこの作品も、ビルドに並び準主役級の扱いを受けます。そして、この映画最大の見どころにこの作品が大きく関係します。(詳しくは後ほど)
⑤仮面ライダークウガ
平成ライダー1作品目である「平成ライダーの象徴」とも言える仮面ライダークウガも今回の物語に絡んでいきます。Wと同様、今回の映画でソウゴたちはクウガの力を継承し、仮面ライダージオウクウガアーマーへと変身します。
正直、クウガとWはお気持ち程度ですが、しっかりと見せ場もあります。今回はこの超大作を徹底的に紹介していきます。
あらすじ(ネタバレなし)
「王様になる」ことを夢見ていたソウゴが、何故か受験勉強をしているところから映画は始まります。
ソウゴは1話冒頭のように突如タイムマジーンと共に現れた明光院ゲイツ(演:押田岳)、ツクヨミ(演:大幡しえり)におわれますが、その先に禍々しい時の列車「アナザーデンライナー」が現れ、そこからアナザー電王とアナザーW、更に「スーパータイムジャッカー」と名乗る謎の男「ティード」(演:大東駿介)が現れ、ソウゴを襲います。
記憶を取り戻したソウゴはジオウに変身し、アナザー電王と対峙しますが、逃げられてしまいます。
その一方、アナザーWはティードと共にビルドの世界に出現。新世界で平和に過ごしていた仮面ライダービルドの桐生戦兎(演:犬飼貴丈)と仮面ライダークローズの万丈龍我(演:赤楚衛二)の前に現れ、「シンゴ」(演:斎藤汰鷹)という少年を捕らえようとします。
アナザーWと対峙したビルド達に何故か新世界前の記憶を有した仮面ライダーグリスの猿渡一海(演:武田航平)と仮面ライダーローグの氷室幻徳(演:水上剣星)が現れ、ビルド達に加勢します。
しかし、アナザーWは逃げてしまい、同時に氷室幻徳が再び記憶を失ってしまいます。
一体ティード達の目的とはなんなのか。そしてこの謎の現象は一体なんなのか。そしてこの後、物語は思いもよらない方向へと転がっていきます。
⚠️以下ネタバレ注意です
映画の見どころ
ここからは、映画の見どころを6つ程ピックアップして紹介していきます。
①久じぶりのビルドメンバー集結
今回、準主役級の扱いを受けた仮面ライダービルド。数ヶ月ぶりに4人のビルドライダーが本人客演で登場します。
エボルトとの決戦を終え、先輩ライダーとなったビルド達からは既にレジェンドライダーとしての風格が漂っており、ビルドロスに苦しんだファンのテンションを最高潮に持っていきました。
②ティード役の大東駿介さんの怪演
今回の映画のラスボスであるティードは、仮面ライダー史の中でも屈指のヤバいやつオーラを漂わせるキャラクターとなっています。
「ライダーのいない世界で統治者となる」ために動くティードはミステリアスな雰囲気をかもちだしながらも、自身の目的に強い執着を持ち、The悪役のような素振りも見せます。
この難しいキャラクターを見事完璧に演じきった大東駿介さんは本当にすごいです。
見事、ティードは視聴者に強烈なインパクトを残すキャラとなりました。
大東駿介さん演じるティードの怪演はこの作品の大きな見所のひとつです。
③エモさの塊となっている歴代ライダーの登場シーンとバトルシーン
平成最後の仮面ライダー映画である今作品には、なんとスクリーン上に平成ライダーが全員集合します。
人々の声を受けて現れる平成ライダー達はまさしくヒーローそのもの。平成ライダー達が次々と登場してくるシーンは平成ライダーの歴史を強く感じることが出来る屈指の名シーンです。
そしてラストバトル。アナザーアルティメットクウガとなったティードに歴代平成ライダーがライダーキックを次々と放つシーンは仮面ライダー史に残るかっこよさを誇ります。
私はこのシーンを既に何回も見直しています(笑)。それほどまでに手が込んでいて見飽きないものとなっています。
④仮面ライダー史上最大 にぶっ飛んだ「メタ設定」
なんと今回の舞台は私たちのいる「仮面ライダーがテレビで放送されている世界」という設定です。
仮面ライダーが「テレビの中の絵空事」となっている世界で仮面ライダーファンである「アタル」(演:福崎那由他)という少年がイマジンの「フータロス」(声:滝藤賢一)と契約したことで生まれたこの世界で、生まれてまもない頃に失踪した兄を探すために仮面ライダーの世界へと救いを求めます。
この、仮面ライダー史上最大のメタ設定を有した未だかつて無いこの作品はここから怒涛の展開を見せます。
⑤ジオウにおける「クウガ編」「電王編」「W編」
今回の映画は当時放送されていた仮面ライダージオウにおける「クウガ編」「電王編」「W編」としての役割も担っています。
冒頭でも説明した通り、今回の映画でソウゴはクウガとWの力を継承し、クウガライドウォッチとWライドウォッチを入手します。
ジオウの新フォーム、「クウガアーマー」と「Wアーマー」の活躍も必見です。
また、今回の映画でジオウメンバーと電王メンバーが初のクロスオーバーを果たします。
そしてその際に現れたのが…?!?!?
⑥まさかまさかのサプライズキャスト
なんと、サプライズキャストとして仮面ライダー電王の野上良太郎(演:佐藤健)がわずかな時間ですが登場します。
この客演は当時は本当に一切情報がなく、劇場で登場した時には、全仮面ライダーファンがたまらず声を漏らしてしまうほどの衝撃を与えました。
電王で主演を務めたあと、一気に超人気俳優となった佐藤健は、もう仮面ライダーとして戻ってくることはないだろうと思っていたファンにとってこのサプライズはこれまでにない驚きと感動を与えました。
ウラタロス(声:遊佐浩二)が憑依した状態での登場でしたが、実はこれにも理由があり、佐藤健さん本人が「野上良太郎のイメージを壊さないために」と、大人びた容姿や声に違和感を持たせないために出した提案であり、佐藤健さんが今も仮面ライダー電王という作品を大切にしていることがわかります。
ジオウ本編との繋がりは?
さて、ここからは当時放送していた仮面ライダージオウ本編との繋がりを考察していきます。
映画の見所でも紹介した通り、この映画は仮面ライダージオウにおける「クウガ編」「電王編」「W編」としての役割を担っています。
ですが、この映画が公開されてから数ヶ月後の本編終盤において、テレビでも「電王編」が始まります。
そしてここでもアナザー電王が登場しますがこれはこの映画のアナザー電王とはまた違う模様。
しかしここで最大の謎が発生します。なんと、ソウゴたちは本編ではこのタイミングでモモタロス達と初めてあったような振る舞いをします。
最初は「この映画は本編電王編よりもあとの物語では?」とも思ったのですが、それだとソウゴが映画でグランドジオウなどの強化フォームにならなかったこと、そして本編電王編の前にクウガアーマーとWアーマーに変身していたことが説明できません。
そして本編ではスーパータイムジャッカーに関して一切説明がありませんでした。
以上のことから、私はこの「平成ジュネレーションズForever」は、本編ジオウと分岐した世界線の話であると考えました。
そして、クウガライドウォッチとWライドウォッチは放送はされなかったが、どこかのタイミングで映画とほぼ同じような状況で手に入れたのかと思います。
正直そうでもなければ説明がつきません(汗)
少しくらい説明してくれてもいいじゃないですか東映さん…
終わりに
さて、これまでこの「平成ジュネレーションズForever」について色々書いてきました。
この映画は「仮面ライダーの存在」についてひとつの答えを出した作品であると思います。
舞台となった「仮面ライダーがテレビの中の絵空事」となった世界に行ったソウゴは「俺たち仮面ライダーは本当に存在するのか」という問いに悩みます。
しかし、先輩ライダーとなった桐生戦兎に背中を押され、ひとつの答えにたどり着きます。
「覚えている限り、仮面ライダーは存在する」
これは仮面ライダーが私達視聴者に向けた、ひとつのメッセージだと思います。
たとえ絵空事のものであっても、私達が忘れない限り、仮面ライダーは確かに私達の中に存在します。そしてその存在は永久に不滅なのです。
この映画は1時間40分かけて、私たちにこのことを伝えたかったのだと思います。
さて、現在この映画はU-NEXTにて無料で視聴が出来ますので、興味がある方はぜひ、登録してこの映画を楽しんでください。
その他の仮面ライダーの名作や、数々の名作ドラマも見放題なのでオススメです。
それでは今回はこの辺で終わりにします。
私は現在、仮面ライダージオウについての記事を色々書いていますのでもし良かったらこちらも読んでくださると嬉しいです
劇場版 仮面ライダージオウOver Quartzer感想&考察
→https://movie-tjx.xyz/wp-admin/post.php?post=225&action=edit
拙い文章でしたが読んで下さりありがとうございました。