はじめに
アニメ界のアカデミー賞と呼ばれる、アニー賞に、11部門ノミネートされ、その全てを制覇した(2009年第36回アニー賞)アニー賞史上初の超BIG作品!『カンフーパンダ』1作目をご紹介します。
これから観る人の為の、お楽しみガイド(ネタバレなし)
映画の話をする前に、ちょっと立ち止まって想像してみて欲しいことがあります。それは、パンダ! パンダの魅力とは何でしょう??ごろごろ、ぽてぽてした愛くるしく、憎めない姿をイメージする方も多いと思います。
ではその魅力を全て持ち合わせた、カンフーの戦士を想像できますか??
主人公の名前はポー。ジャイアントパンダのカンフーオタクです。
あなたに密かな夢はありますか??こんな私がアイドルなんて・・・とか、こんな僕が年収1億越えのYouTuberなんて・・・この歳でダンスを始めたいなんて・・もう結婚できないのかな・・・・などなど、どんな密かな夢でも、きっとカンフーパンダは応援してくれることでしょう。それはより具体的かつ実践的に、密かな夢を叶える方法を見せてくれるのです。
あなたは今、新入社員や新入部員を指導する役割を担っていませんか??または、子供にしつけや新しい習い事を教える場面はありませんか??そんな、立場や環境にある人に、カンフーパンダを見てもらいたい理由があります。これについては、また別の記事でもピックアップさせていただきますが、まずはご自身の置かれている環境に、重ね合わせながらポーを指導するシーフー老師の姿をご覧ください。もしかすると、自分の部下のほうがまだましだと勇気づけられたり、技術も考え方も何もかも至らない後輩を育て上げることの楽しみを見いだせるかもしれません。
子供達はもちろん、30代前後の働き盛りの皆様にもう一度人生の道を問いかけるために、子育て中のパパママには愛情や期待のかけ方について見つめるために、そして人生を全うしようとする全ての人々へのバイブルとしてこの映画を更に深く語ります!!
その前に、まずは無料で『カンフーパンダ』を楽しんでみてください。
リピートしたくなる、もっと好きになるカンフーパンダガイド(ネタバレを含みます)
ご覧いただきましたでしょうか?それでは、私個人のとことん勝手な見どころ8選をどどーんとご紹介いたします。
その一、キャラクター達の豊かすぎる表情!
これは、共感していただける方も多いと思っているのですが、主人公ポーに関してピックアップをするならば、何としても憧れのマスターファイブの演武や龍の戦士が選ばれるのをこの目で見たいポーが、椅子の下に花火をつけて打ちあがるまでの、あのシーンです。花火に火をつけたときの顔、そして有名な
好きだ、カンフー!!!
『カンフーパンダ』日本語吹き替え版ポーの言葉
と叫ぶシーンの表情、そして実際に花火に火が付いた時の喜びと覗き見たさが入り混じった変態のような顔つき、この1シーンだけでも演技の勉強になりそうなくらい表情だけで気持ちが伝わります。
その二、これも人気がありそうですが、、ウーグウェイ導師の格言!!
毎回心に刺さります。そして、聞こえ方が変わります。どのタイミングで聞いても何かしらのヒントを観ている私たちにも投げかけてくれるような気がします。今回この記事を書くにあたって見返した私に刺さった言葉は、
運命とは 逃れようとした道すがらに出会うものです
『カンフーパンダ』日本語吹き替え版ウーグウェイ導師
今回世界中で大流行したウィルスによって、働き方を変えざるを得なかったり、生活スタイルを変えざるを得なかったりしている自身の状況に、何かヒントをくれたような気がしてしまいました。その他にも、どのタイミングで聞いても私たちに投げかけてくれているような格言ばかりで、心に響きます!
その三、やっぱりカンフーアクションシーン
ピックアップするなら、私はタイ・ラン脱獄シーンをおススメします!
え?そこ??と、思われた方、申し訳ありません!!もっとカンフー感満載のカッコイイシーンが沢山出てくるのですが、カメラワークとスローモーションが抜群にカッコイイ上に、武道をかじっていた私には動物のキャラクターだから叶う、人間には成し得ない技の魅力が背景に引き立てられて、怖いシーンとは裏腹にタイ・ランを応援するようなワクワク感がこみ上げてきます。
その四、ワクワクするのは私だけ?シーフー老師とポーの修行
ここで変化するポーの技術や態度はもちろんですが、お気に入りは肉まんの修行です。こんな感じの修行をベスト・キッドやジャッキーチェンの映画の中でも見たような気が・・・。そう思って調べてみると、この作品を制作するにあたってドリームワークスでは、ジャッキーチェンの映画もかなり研究されたようで、実際にジャッキーチェンが行った修行だともいわれているのがこの肉まんの修行なのだそうです。(ちなみにマスターファイブの1員、マスター・モンキーの英語版と中国語版の声優はジャッキーチェンです。) お気に入りの理由は、肉まんの修行と音楽とのシンクロです。是非、耳を澄ましながらこのシーンをもう一度見てみてください。
その五、ポーの行動を何度も分析したくなる、友達の作り方
レベルも違う上に出会いの印象は最悪、それでも、仲間の輪に入っていけるポーのテクニックは、何歳になっても憧れてしまいます。陰口を言われたり、受け入れてもらえないシーンがありますが、気持ち良いほどポーの態度は凹みません。でも、本当に凹んでないわけではないのです。関わり方にポーのテクニックのすごさを感じます。しかも、『カンフーパンダ2』では、その絆がさらに強くなっている気がします。それは、この作品でのポーの態度が鍵になっているのではないかと思います。長く友人関係を続けていく上でも、新しい環境に入っていく時にも参考にしたいものです。
その六、ここまで引っ張ってゴメンナサイ、マスターファイブの魅力
すごくバランスがいいのも魅力で、5人(人でいいのでしょうか?)で、タイ・ランと戦うシーンは仲の良さや、信頼が見えます。5人ともそれぞれに得意とする戦い方が違うことが一致団結を生みだしているのでしょう。この得意とする攻撃スタイルが武術の技法の大きな分類を表現しているとも読める気がするのですが、ここでは、それぞれのキャラを好きになるシーンを選ばせていただきます♡
まずは、タイガー。彼女は本作の間一貫してカンフーの達人としてふさわしい立ち振る舞いで凛としていますが、子供の頃の修行シーンにはタイガーの感情が垣間見れる愛おしくなる瞬間が映っています。
ヘビも女のこで、優しさが伺える発言が目立ちます。ポーが針治療を受けているシーンからラーメンを褒めるシーンまで一貫してポーを受け入れている態度に、性格の良さを感じさせます。
カマキリも同じくユーモアのあるカラッとした性格で周りを明るくさせる発言が目立ちますが、何と言ってもタイ・ランとマスターファイブとの戦いで一人で吊り橋を支えみんなを頼もしく送り出す姿は、思わずときめいてしまいます!
モンキーはお調子者でよく笑っていますが、タイランが来る前に村の民を逃がすためにファイブとポーが翡翠城を降りたシーンで、ズキュンとする優しいセリフとシーンがあります。あのシーンで私は何度もモンキーに恋をしてしまいます。
最後にツル、彼もやさ男で戦いのシーンでも飛べるからこそ周りをよく見てフォローをする姿が素敵ですが、龍の巻物を見た後、シーフー老師との別れの場面で呆然とするポーを優しく促す場面が大人の男を感じてしまいます(笑)
その七、良い親って?良い育て方って?良い導き方って?ウーグウェイ導師・シーフー老師・ミスターピンの姿から学びたい!
この1作目で主人公のポー以外に、かなり重要な役割を担っているのがシーフー老師だと言えると思います。
シーフー老師はこの作品の中で、優れた指導者でありながらも過去を引きずっています。そんなシーフー老師へアドバイスをするウーグウェイ導師は、言葉のチョイスもさることながら、相手を尊重しながらも考えさせ、ユーモアを使うことで相手の気持ちや場の空気を和ませながら、導いています。個人的には、是非とも目指したい指導者の姿だと憧れています。今作でシーフー老師が気づきを得ることは、過去の子育ての結果にも大きく影響をしています。是非、ウーグウェイ導師の言葉や、同じような環境を作り出していポーのお父さん、ミスターピンの言動から味わってみてください。シーフー老師を主人公として裏テーマで観る『カンフーパンダ』として、楽しめるはずです。
その八、弱い心を強くする最終兵器!
龍の巻物の中身です!龍の巻物をポーが手にしたところからが、大詰めの見どころで映画としてもクライマックスです。
「自分を信じること」言葉にしてしまうと単純ですが、一番勇気が必要なことかもしれません。バンジージャンプのひもが絶対に切れない!と信じてジャンプすることを想像してみてください。勇気が必要だけど、これまでにほかの人が大丈夫だったのだから切れないだろうと過去の結果から信じることが出来たりしますよね。しかし、自分で作ったバンジージャンプを始めて自分で飛んでみるとしたら・・・。少し、例えのセンスが悪かったかもしれませんが、自分で自分の力を信じることは案外難しく勇気の必要なことだと思います。それは、場合によっては他人を信じること以上に難しいかもしれません。言い訳が出来る誰かや何かに頼りたい弱さは、自分以外のところに強さを求めてしまいます。龍の戦士になるためには、修行を重ねて体を鍛えると同時に、自分を信じ、自分自身を心のよりどころにできるよう心も鍛えなくてはならなかったのです。
では、いつポーは心を鍛えていたのでしょう?それは、もう少し掘り下げて別の記事で紹介することにしましょう。
まとめ
長々とお付き合いいただき、ありがとうございました!せっかくですので、前述も少ししていますがもう少しこの愛すべきバイブルである、『カンフーパンダ』の魅力をいろいろな角度からご紹介できればと思っております。
それまでにこの記事を読んでもう一度、この作品を改めて味わっていただけると嬉しい限りです。
そして、この作品の中に散らばっている言葉達は『カンフーパンダ2』を観ることでより深みを増します!2を観た後にもう一度、1に帰ってくると違った角度でまた楽しめること間違いなしです!