華麗なるギャツビー(原題:The Great Gatsuby)は2013年にアメリカで公開された恋愛映画(DVDの購入はこちらから)。20世紀のアメリカ文学を代表する小説家の一人として名を残す、スコット・フィッツジェラルドの1925年の小説「グレイト・ギャツビー」を映画化。主演とも言えるギャツビー役を演じたのはレオナルド・ディカプリオ。この映画の監督・脚本を務め上げたバズ・ラーマンとは「ロミオ+ジュリエット(1996)」以来17年ぶりのコラボレートとして注目を浴びました。
この映画の舞台は1920年代アメリカ。第一次世界大戦後、空前の好景気を迎えたアメリカは「フラッパー」と呼ばれる女性が増えたり、禁酒法ができたことで地下のバーが流行ったりしていました。その時代の世界観を余すことなく表現しているこの映画の衣装・美術を担当したのはバズ・ラーマンの妻キャサリン・マーティンでした。
しかも、調べてみたところ、キャサリン・マーティンはバズ・ラーマンの全ての作品に衣装・美術監督して携わってきたみたいです。お互いの仕事を支え合う素敵すぎる夫婦と、今もなおラブラブの夫婦だからこそ作ることができた映画の注目ポイントについて迫って行きたいと思います!!!!
2人の生い立ちから出会いまで
*バズ・ラーマン (本名:Mark Anthony Luhrmann)
映画監督・映画プロデユーサー・脚本家・俳優
・生年月日:1962年9月17日(57歳)
・出身:オーストラリアニューサウスウェールズ州 出身
・学歴:オーストラリア国立演劇学院
・1992年「ダンシング・ヒーロー」で映画監督デビュー
・監督を務めた主な作品:「ロミオ+ジュリエット」、「ムーラン・ルージュ」、「オーストラリア」「華麗なるギャツビー」
*キャサリン・マーティン (本名:Catherine Martin)
映画衣装デザイナー・プロダクションデザイナー
・生年月日:1965年1月26日(55歳)
・出身:オーストラリア シドニー 出身
・学歴:オーストラリア国立演劇学院
・1992年「ダンシング・ヒーロー」で映画監督デビュー
・衣装・美術監督を務めた主な作品:「ロミオ+ジュリエット」、「ムーラン・ルージュ」、「オーストラリア」「華麗なるギャツビー」
*二人の出会いは?
二人はシドニーにある、オーストラリア国立演劇学院で出逢いました。キャサリンが在学中、バズ・ラーマンが主宰する劇団にデザイナーとして雇われ、それ以降バズ・ラーマンが監督を行う舞台で20年以上に渡り、衣装デザイン・プロダクションデザインを担当しています。
*二人が通った「オーストラリア国立演劇学院」って?
オーストラリア国立演劇学院(The National Institute of Dramatic Art)は、”演劇に関わる人物を養成するための学校” として政府が設立した学校のことです。学院開設当初は23人の生徒と2人の教師しかいなかったが、現在は入学倍率100倍と狭き門になっています。
オーストラリア出身の俳優でこの学校を卒業している人はとても多く、ケイト・ブランシェット、ジュディ・デイヴィス、ヒューゴ・ウィーヴィング、ミランダ・オットー、メル・ギブソンなどがいます。
俳優養成コースが有名だそうですが、美術や演出のコースもあり、演劇に関わる分野を網羅しているそうです。
“華麗なるギャツビー”の世界観を完璧に再現した”カギ”となったのは??
1920年代のアメリカは「ローリング・トゥエンティーズ(=狂験の20年代)」とも呼ばれ、経済の大繁栄をとげた時代であるため、映画を見るとわかりますが、服装、車、お金の使い方など色んな面においてとにかくド派手。そんな世界観の表現のカギとなったのが “衣装と3D“でした。
*衣装
ギャツビーを華麗に彩っているのは、プラダ、ミュウミュウ、ブルックス ブラザーズによる衣装とティファニーによるジュエリー。さらに、キャサリンは原作の作者であるF・スコット・フィッツェラルド自身もティファニーの顧客であったことも加え、”ティファニーこそこの映画に最もふさわしい”ブランドの一つだと考えたそうです。
物語が大きく動く大事な場面とも言える、ギャツビー邸のパーティーシーンではプラダのコスチュームがひときわ目立ちますが、”プラダとのコラボレーションは、1920年代にアメリカ東海岸の上流階級の人々の間に見られたヨーロッパスタイルを連想させます。当時は、特権階級の象徴であるアイビーリーグのスタイルと、グラマーで洗練された退廃的なヨーロッパスタイルを目指す人々による二つのグループの間でファッションの二分化が進んでいました。プラダとのコラボレーションは、まるでそのような2つの美意識の衝突を映し出すものだと言えます。”とキャサリンは語っています。
*3D
バズ・ラーマン監督は昔「ダイヤルMを廻せ!」という3Dで撮影された映画を観たときに、Diorを着ている女性が部屋の中で演じるシーンで女性が動いてる様子が信じられないほど綺麗で自分の目を疑うほど綺麗だったことからインスピレーションを受け、今回の3D撮影に挑みました。3Dになると肌や布の質感、テクスチャーまで細部に見えますし、逆にパーティーシーンにはより奥行きが感じられます。”劇場で見ている”という感覚よりも”壁の穴から覗き見している”、”登場人物と一緒にいる”という空間を作り出したかったそうです。私自身映画を観ている時、ギャツビーたちと同じ空間にいるような不思議な感覚になったのも納得です。個人的にはこのトムの家がお花だらけになるシーン!笑、一番この映画に入り込んだ気がします。
“今回、私は、プラダ(PRADA)や私の妻がデザインした衣装、ティファニー(Tiffany & Co.)を3Dで見せたいと思いました。ミウッチャ・プラダが手がけた衣装とディカプリオで、3Dのイメージをテストしたんです。3Dにより衣装が強調されてビジュアルが強烈で詳細に渡って伝わるので、既に上映されているアメリカでは、何度も映画館に足を運んで繰り返し見る人がいるんですよ。”と、バズ・ラーマンはインタビューで語っています。この映画のこの世界観はこの二人にしか作り上げることができない完璧な世界観とも言えます。
この映画を無料で見るには?
「華麗なるギャツビー」他、「ロミオ+ジュリエット」、「ムーラン・ルージュ」、「オーストラリア」などこの二人が作り上げたこんな素敵な夫婦が作り上げた映画を無料で見る方法は…!
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