『ダークナイト』概要
『ダークナイト』はDCコミックで有名なバットマンを実写映画化したバットマン3部作、通称ダークナイト・トリロジーの第2作目にあたる作品です。
『バットマン ビギンズ』に続く作品で、この後に完結編として『ダークナイト ライジング』が制作されています。
監督を『インセプション』『インターステラー』のクリストファー・ノーランが、主演を『アメリカン・サイコ』『フォードvsフェラーリ』のクリスチャン・ベールが務めました。
『ダークナイト』は大ヒットし、批評家からの評価も非常に高かったものの、アカデミー賞作品賞ノミネートには至りませんでした。
受賞タイトル
- 第81回 アカデミー賞 音響編集賞
- 第81回 アカデミー賞 助演男優賞
- 第66回 ゴールデングローブ賞 助演男優賞
- 第32回 日本アカデミー賞 最優秀外国作品賞
- 第52回 ブルーリボン賞 外国映画賞
- 第4回 オースティン映画批評家協会賞 作品賞
『ダークナイト』あらすじ
ゴッサム・シティーに、究極の悪が舞い降りた。ジョーカー(ヒース・レジャー)と名乗り、犯罪こそが最高のジョークだと不敵に笑うその男は、今日も銀行強盗の一味に紛れ込み、彼らを皆殺しにして、大金を奪った。
引用:【ワーナー公式】ダークナイト公式サイトhttps://warnerbros.co.jp/home_entertainment/detail.php?title_id=4245/
この街を守るのは、バットマン(クリスチャン・ベール)。彼はジム・ゴードン警部補(ゲイリー・オールドマン)と協力して、マフィアのマネー・ロンダリング銀行の摘発に成功する。
それでも、日に日に悪にまみれていく街に、一人の救世主が現れる。新任の地方検事ハービー・デント(アーロン・エッカート)だ。正義感に溢れるデントはバットマンを支持し、徹底的な犯罪撲滅を誓う。
資金を絶たれて悩むマフィアのボスたちの会合の席に、ジョーカーが現れる。「オレが、バットマンを殺す」。条件は、マフィアの全資産の半分。しかし、ジョーカーの真の目的は、金ではなかった。ムカつく正義とやらを叩き潰し、高潔な人間を堕落させ、世界が破滅していく様を特等席で楽しみたいのだ。
遂に始まった、ジョーカーが仕掛ける生き残りゲーム。開幕の合図は、警視総監の暗殺だ。正体を明かさなければ市民を殺すとバットマンを脅迫し、デントと検事補レイチェル(マギー・ギレンホール)を次のターゲットに選ぶジョーカー。しかし、それは彼が用意した悪のフルコースの、ほんの始まりに過ぎなかった……
『ダークナイト』衝撃ポイント(ネタバレ)
『ダークナイト』はストーリーがとにかくの濃厚!
衝撃の展開の連続で、常にハラハラしながら見入ってしまいます。見終わった後の脱力感といったら…‼
ここからは、『ダークナイト』のストーリーに欠かせない衝撃展開をネタバレしてきます。
1.バットマンの恋人が…
ブルースの幼馴染で密かにおもいを寄せ合っていたレイチェル。彼女はハービー・デントと交際していながらも、ブルースとデントの間で想いが揺れていました。
そんなブルースとデント2人の弱点でもあったレイチェルはジョーカーに目をつけられてしまいます。
レイチェルとデントを誘拐したジョーカーは2人を別々の場所に監禁します。そして同時に2人のいる場所が爆発するよう仕組むのです。
時間の都合上どちらか片方しか助けに行けないバットマン。デントをゴードンにまかせバットマンはレイチェルを救いにいくことにします。
バットマンはなんとかギリギリのところで監禁場所に到着しますが、なんとそこにいたのはレイチェルではなくデントでした。バットマンは爆発に巻き込まれながらもデントを救い出します。
一方、ゴードンは到着が遅れてしまい、監禁場所はすでに爆発が起こっていました。そこにつかまっていたのはそう、レイチェルです。
レイチェルは爆発に巻き込まれ、亡くなってしまうのでした。
2.正義の検事が…
検事のハービー・デントはまさしく正義のかたまり。悪の蔓延る街ゴッサムシティで起こる様々な事件を正していました。
そんなハービー検事の理想に感銘を受けたブルースはデントを支援し、ゴッサムシティの真のヒーローとしてデントを立たせ、バットマンの引退を考えるほど。
このままいけば、デントはゴッサムシティをよりよい街にしていく正義のヒーローに!
…なるはずでした。
彼は、ジョーカーの手によって半身を大やけどさせられてしまいます。そして、恋人だったレイチェルがなくなってしまいます。
このショックから、デントは闇落ちしてしまい、トゥーフェイスというヴィラン(悪役)になってしまうのです。
3.バットマンの信条が…
バットマンの信条はたとえ悪者であっても殺さないこと。劇中でもジョーカーをつかまえても決して殺しはしません。
しかし、バットマンの信条を壊し、バットマンを真の意味で滅ぼすことに徹したジョーカーによりバットマンは大切な人を何度も殺してしまうのです。
ジョーカーに拘束されたレイチェルとデントを救おうとした際はバットマン自身の私情が働いたこと、そして彼の選択により最愛の人を殺してしまいます。
また、トゥーフェイスになってしまったデントがゴードンの家族を殺そうとした際、それを阻止するべくトゥーフェイスともみあいになったバットマンはトゥーフェイスを、そしてデントを殺してしまいます。
大切な人たちを自身の選択のせいで殺してしまったことによってバットマンの信条が崩れてしまい、バットマンもブルースも深く傷ついてしまうのでした。
4.正義のヒーロー、バットマンが…
ゴードンの家族を救うためトゥーフェイスを殺してしまったバットマン。トゥーフェイスの死はデントの死でもあります。
ゴッサムシティの人々はデントがトゥーフェイスになってしまったことを知りません。
表で活躍できる「正義の」ヒーローの死。デントの行動が市民に公になれば、ゴッサムシティの希望が失われてしまうと考えたバットマンは、罪をかぶります。
今まで人知れず数多くの犯罪者を捕まえてきたバットマンはついに市民にとってのヒーローではいられなくなってしまうのでした。
すべての事態を把握しているゴードンも、「バットマンは闇の騎士(ダークナイト)」だと告げ、バットシグナル(バットマンに助けを呼ぶときに使用する大型のライト)を破壊します。
こうして、ヒーローであるはずのバットマンは市民から目の敵にされる存在になってしまい、人知れず「暗闇」でしか活動することのできないダークナイトになってしまうのでした。
『ダークナイト』感想
『ダークナイト』はアクションだけでなく、ストーリーやキャラクターでも魅せられる非常にオトナな映画でした!
これまでのヒーローの概念をぶっ壊してくれる作品ではないでしょうか。
また、映像の迫力もすごく常にハラハラさせられました。
クリストファー・ノーラン監督はCGをあまり使わないことで有名です。『ダークナイト』においてもカーチェイスのシーンや爆発のシーンなど、リアルで撮影しているようです。
クリストファー・ノーラン監督のこだわりがつまっているからこそ、アメコミ映画としてだけでなくサスペンス映画としてもとても楽しめます!
『ダークナイト』が人気の理由は?
それでは、一体『ダークナイト』がここまで人気の理由は何なのでしょうか?
大人も楽しめるバットマン
ヒーロー映画や特撮モノは戦いのアクションシーンで楽しませる映画という印象があると思います。バットマンにおいても以前までの映画は楽しむ要素が強く、「お決まりの展開」がある映画でした。
しかし、『ダークナイト』はこれまでのヒーロー映画のイメージを一変させる映画になっています。
「お決まりの展開」は用意されていなく、キャラクター一人一人の心情も丁寧に描写されているので、作品全体に深みがあります。
特にストーリーは非常に大人向けで、サスペンス映画としても楽しめるのではないでしょうか。
ジョーカーというキャラクター
『ダークナイト』を語るうえで外せないのは、ヒース・レジャー演じるジョーカーの存在!残虐なところも、上手なところも悪役なのに実に魅力的です。
ヒース・レジャーはジョーカーを演じるにあたって、よりジョーカーの考えを理解しようと専用のノートを作っていたのだとか。
また、彼のアドリブも満載です。刑務所内でゴードンにむかって拍手をするシーンはアドリブだったそうです。ゴードンを演じるゲイリー・オールドマンがかなり驚いているのも映像からわかります。
そのほかにも、ジョーカーのメイクはヒースが手を加えたかたちになったようです。
最高のジョーカーだと絶賛される『ダークナイト』のジョーカーはヒースなくしてうまれなかったんですね。
他の作品に登場するジョーカーたちはコチラの記事で解説しています。
豪華な俳優陣
『ダークナイト』はクリスチャン・ベールをはじめ、ヒース・レジャー、ゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマンなど豪華な俳優陣が出演しています。
俳優の演技力もあって『ダークナイト』の世界観がより魅力的になっていますね。
ジョーカーを演じたヒース・レジャーはこの作品が遺作となってしまいましたが、彼の演技力や役作りから最高のジョーカーとの呼び声も高く、この役で多くの助演男優賞を受賞しました。
ヒース・レジャーやゲイリー・オールドマンの演技力についてはこちらの記事でも紹介しています。
『ダークナイト』を視聴するには?
いかがだったでしょうか。紹介したように『ダークナイト』はかっこいいだけでなく、非常にディープな作品になっています!ぜひこの機会に映画を視聴してみてはいかがでしょうか?
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