教育・指導って本当に難しい!!
年齢を重ねれば重ねるほどに、指導をしたり育てたりする機会は多くなる様に思います。学生の頃は部活などで1年経てば先輩として後輩に指導をしたり、アルバイトでは1カ月もすれば先輩になることもありますよね。社会人になれば、一人の後輩に仕事を教えるだけでなく多くの後輩を指導することもあるはずです。
そんなあなたに、声を大にして言いたい!!
いつも本当にお疲れ様です!!!!
人を育てたり指導をするって本当に難しいですし、労力が必要ですよね。我が子ですら自分とは別の人間ですから、同じ様に教えてもなかなか上手く行きません。
私自身も職場で新人指導をする立場にあったり、後輩から指導について相談を受けることもあったのですが、やはり一人一人に合わせた指導というのは正解がなく、悩むことも多かったです。そして、指導する側もかなり疲れるものだとよく思っていました。
さて、そんな常日頃よく頑張っているあなたに是非、気楽な気持ちで『カンフーパンダ』を観て息抜きをするのをおススメします。見どころガイドも是非参考にしてくださいね!
この作品の中には、教え甲斐ありまくりの手のかかる後輩を最速で一人前にするヒントや、モチベーションが下がっている部下を上手に導くヒント、また、成長の見えない部下にほとほと疲れてしまったあなたへの特効薬が詰まっています!
ウーグウェイ導師の言葉に気づく、育てるとは
タイ・ランの脱獄を報告しに来たシーフー老師に、ウーグウェイ導師が最後の言葉を伝えるシーンで、
悪い知らせです。・・・君が龍の戦士の力を信じないのなら、ですが。
『カンフーパンダ』ウーグウェイ導師の言葉
シーフー老師だけでなく、この物語を見ている人全員があのパンダが龍の戦士に本当になれるのか、と半ばあきらめてしまいそうな気持ちになると思います。カンフーの修行をしたことすらない、体力もない、プヨプヨお腹のポーに1からカンフーを教えても1年以上はかかってしまいそうですが、期限は既にこちらに向かって来ているタイ・ランが到着するまで、と迫っています。
どれだけ指導経験があっても、これはほぼ絶望的な状況ですよね。
あなたの職場、部活、家庭にも置き換えて想像してみてください。あと4・5日で何の経験もない人をプロをにするという状況を。もう少し噛み砕いて、センスが無いように思える人を育てなくてはいけない状況をイメージしてみてください。
なんだか想像するだけで、これは、どこから手を付けよう・・と途方に暮れそうになってしまいますよね。
このままでは、君もパンダもその運命を全うできませんぞ。支配できるという幻想を捨てぬ限り。
『カンフーパンダ』ウーグウェイ導師の言葉
この言葉を聞いて、私には心当たりのある場面が思い浮かんでしまいます。
“言うことをきかせよう”と、”きかせるためになめられないようにしよう”と、思って指導をしていたこともあります。やり方を教えるというのは、教えた通り出来るようになることが目的ではなく、ただ単純に出来るようにするのが指導なのだとハッとさせられました。
君が心から導いて、育ててやって、信じてやれば。
『カンフーパンダ』ウーグウェイ導師の言葉
ウーグウェイ導師は桃の種からは、どんなに望んでもミカンやリンゴは育たないとも言っています。私達指導者がすべきことは、『ミカンになりなさい!』と言うことではなく、芽が出るように水をやり、育つことを信じて栄養を与え続けることだったのかもしれません。
とはいえ、あと4,5日程で龍の戦士に育て上げなくてはなりません。シーフー老師は教えを乞います。私でもきっと早く一人前に育てなくてはならない、という思いから両親や、職場であれば先輩方にすがるでしょう。
しかし、方法はただ一つで彼を『信じる』ということだけ。信じられなくても出来るのだと、まずは自分が一番に信じてあげなくてはならないのです。これは、自分自身を信じること以上に難しいようにも思います。
最速最短で後輩を育て上げる鍵は、、、
【後輩と向き合ってみること】これに限るのかもしれません。とってもシンプルですが、指導を始める前にお互いの気持ちを確かめ合っておく必要があり、気持ちを知ってやっと教えたことが積み上がり始めます。ポーとシーフー老師の言葉を見ながら、自分の後輩のことを少し振り返ってみてください。
でも信じてないじゃん!今まで一度も!ボクがここへ来た時から!
『カンフーパンダ』ポーの言葉
そうだ!そうだった!だが!私は私の師匠を信じる。お前も私を、師匠として信じろ。
『カンフーパンダ』シーフー老師の言葉
出来ないと思っていることは、教えている側にも伝わってしまうのです。
あなたは師匠じゃないし、ボクは龍の戦士じゃないんだ!
『カンフーパンダ』ポーの言葉
ではなぜ諦めなかった?!….. 私が追い出そうとしたのに、逃げなかった?
『カンフーパンダ』シーフー老師の言葉
逃げなかったのは、もしかして、ボクを変えられるとした、ボク以外に変えられるのはあなたしかいないから!
『カンフーパンダ』ポーの言葉
この言葉を受け取ってどんなにスゴイ指導者でも、まずは信頼関係を築くことが第一歩なのだと考えさせられました。尊敬も憧れの気持ちも持っていても、自分の師匠だと心から思ってもらうためには、指導者側の態度や気持ちも伝える必要があるのではないでしょうか。
出来ると信じて教えること。何をどんなふうに教えるかではなく、どんな気持ちで教えているかの方が大切で、それは、指導を受ける側に言葉にせずとも伝わっているのだと思います。
お互いがHAPPYになる指導方法の探し方
食べることが大好きなポーに、シーフー老師は食べ物を使ってカンフーを教え始めます。このシーンはかのジャッキーチェーンも行ったといわれる有名な修行法で、とっても見応えのあるシーンです!
得意なことや好きなことを見つけ出し、それを利用することでモチベーションを管理しつつ技術を教えていく、自分にとっても相手にとってもちょうどいい関係(ウィンウィン・・・とまではいきませんが、限りなく近い関係)を構築できるのです。
ここでのポイントは、相手(指導をする後輩や部下)が何が得意なのか、何が好きなのかをよく知ろうとすることと、それを指導にどの様に活かすかといった仕組み作りです。この仕組みさえ先に作ってしまえば、あとは簡単、行動をするのみです。
慕われる人へ
ポーは、シーフー老師を尊敬していましたが、師匠として慕ってはいませんでした。映画の中でも『お師匠様』と呼び始めるのは、山での修行を終えた頃くらいからです。
形だけでなく、心を込めた礼(あいさつ)が出来るようになっているのもその辺りからです。
礼儀作法などは最初に形を学びますが、本当の意味で出来るようになるためにはそこに心が無くてはなりません。
もし、あなたの後輩が礼儀や態度に問題があるのであれば、それはあなた自身を慕う心がまだ足りないのかもしれません。
ポーの中にシーフー老師を慕う心が芽生えたのは、いったいどのタイミングだったのでしょう?この上に載せているイラストは修行の最後のシーンで、ポー自身がカンフーが出来るようになっていることを体感した後です。
つまり、教えてもらったことを自分で出来るようになった時【あなたに教わってよかった】という気持ちが生まれ、【もっとあなたから学びたい】【一生ついていきたい】といった慕う気持ちが生まれてくるのではないでしょうか。
それは、指示されたことが出来たのではなく、自分で考えて出来たということであり、そこには私達教える側の視点での成果や結果が出るということとは関係がないのかもしれません。
是非、慕われる先輩としてシーフー老師のポーとの向き合い方をじっくり眺めてみてください!
カンフーパンダシリーズ2や3も合わせて、見て欲しい!!
ここまで、シリーズ1作目のシーフー老師の姿からたくさんのヒントをみてきましたが、何かを教えたり、育てたりすることは、決して楽なことではありません。手間も時間もかかる大変なことですが、同時に自分自身の成長にも必ずつながります。
本当に理解していることは、教えられます。ただ、自身の理解が浅い部分は教えられません。教えることで自分自身も理解を深め、学ぶことに繋がるのです。
カンフーパンダは全部で3部作となっていて、今回ピックアップした1作目でシーフー老師の姿にヒントや特効薬を得られた方は是非、『カンフーパンダ3』をご覧ください!今度はポー自身が教えるということに直面します。そこで指導する時に誰もが一度は躓いたり、悩んだりしたことがあるテーマにポーがぶつかります。是非、2を飛ばしても楽しめる内容ですのでこの勢いのまま一気にご覧ください。
また、今回子育てをするという視点で読んでくださった方には、カンフーパンダシリーズを1→2→3の順でミスターピンの言葉に耳を澄ませながら、楽しんでみてください!
3部作とも無料で観るならこちらがおススメですよ!