恋愛とファッションバイブルとして世界中で一大ブームをおこし、数々のトレンドアイテムを産み出してきた大ヒットドラマの映画版第2弾‼
なのに、作品は最低スクリーンカップル/アンサンブル賞を受賞。
主演の4人はゴールデンラズベリー賞最低主演女優賞を受賞するなど、その評価は散々。映画を見たSATCファンのレビューを見ても「期待外れ」「内容が薄すぎる」「キャリーがうざい」などの酷評も少なくない。
本当に駄作なのか?SATCファン歴17年の私が、あらすじから主観での感想、はたまた「SEX AND THE CITY2」を無料で観る方法までご紹介していきます!
1.映画詳細
<リリース>2010年 <レーディング>R15+
2008年の映画『SEX AND THE CITY』の続編であり、2年後のストーリーとなっている。
<監督>マイケル・パトリック・キング
<キャスト>
キャリー/サラ・ジェシカ・パーカー
シャーロット/クリスティン・デイヴィス
サマンサ/キム・キャトラル
ミランダ/シンシア・ニクソン
2.あらすじ(ネタバレなし)
友人の結婚式で、久しぶりに顔をそろえた4人の親友たち。ベストセラー作家のキャリー(サラ・ジェシカ・パーカー)は、2年前に波乱の末に結ばれたミスター・ビッグ(クリス・ノース)と、平和な結婚生活を送っていた。
PR会社社長のサマンサ(キム・キャトラル)は、自ら選んだ独身生活を謳歌していた。優しい夫と可愛い子供に囲まれたシャーロット(クリスティン・デイビス)は、理想の家庭作りを楽しんでいた。弁護士のミランダ(シンシア・ニクソン)は、キャリアと家庭の両立に励んでいた――。
そんなキャリーが結婚生活に疑問を抱くようになったのは、ミスター・ビッグとの結婚記念日だった。キャリーはその日、ミスター・ビッグに特別な愛の言葉を彫ったロレックスの腕時計をプレゼントする。ところが、夫からの贈り物は、テレビというロマンティックのかけらもない代物。結婚しても、恋人同士のようにドレスアップしてディナーに出かけ、甘い言葉を囁いてほしい──そんなキャリーの願いは、最近ではすっかり無視されていた。ミスター・ビッグは出かけるのを嫌がり、家で寝そべりながらテレビばかり見がるようになった。
そのくせ、ようやく重い腰をあげてパーティへ出かけると、キャリーを放ったらかして、妖艶な美女(ペネロペ・クルス)と親しげに話しこんでいたりする。そんなある日、ミスター・ビッグはキャリーに、驚くべき提案を申し出る。週に2日は、別々に過ごそうと言うのだ。
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3.批評×主観的感想(ネタバレあり)
今作の評価を著しく落としている、最もレビューで多かった3つの点にフォーカス当て、私独自の感想と考察を書いていきます!
①ストーリーが薄すぎる!?
まずオープニングにAlicia Keysの『Empire State Of Mind』から始まるキャリーがNYに来たばかりの頃から、3人の友人と出会う様子が初めて描かれていて、SATCファンとしてはここでテンションがブチ上がります。
続いてキャリーとビッグが観ていた往年の白黒名画で、女性がヒッチハイクをする際、スカートを捲って自分の脚線美で車を停めるシーンがありました。
この時キャリーはビッグをおじさん扱いして小バカにしていましたが、アブダビでファーストクラスの飛行機に乗り遅れるかもしれない窮地で、キャリーがこれをマネしてアバヤの裾を捲りあげ、自慢の美脚でタクシーを停める演出はさすが!!と思わされました。
そしてどんなタブーとされている内容も、ジョークを交えながら明るく前向きに描くのがSATCのすばらしさの一つ。
今作では、サマンサの更年期や、子供をあえてつくらないキャリー達夫婦生活の内情など、大きな声で人に話せないようなタブーをあえて取り上げたキング監督。
例えば、序盤のゲイカップルの結婚式なんかもデリケートな内容のイベントですが、2人を肯定した上で、各々が思う事を隠すことなくブラックジョークでいじりまくっているのが観ていて気持ちがいいです。
さらに、シャーロットとミランダの母親ぶっちゃけトークはグッとくるものがありました。
独身時代とはステージが変わったものの、女性達のリアルな面があけすけに描かれているところは今までと同じ、内容がないどころか実は深いテーマがボリューム満載に、実にコミカルに盛り込まれていて、最後まで飽きる事のない内容でした。
②ファッションがイマイチ!?
女子のファッションバイブル的存在のキャリーですが、ゲイ友の結婚式のつきそい時、黒のタキシードに黒のティアラ、アブダビへ出発の飛行機内の大きすぎるハット。
さらにクチュール仕立てのボリュームスカートにバックスタイルが燕尾服のように長いジャケットをDiorのTシャツで着崩したスタイルはオシャレではあるものの、スパイス市場に行くにはなんだか場違い…。
などやりすぎ!やTPOをわきまえていないなど、非難も多かった今回のファッションですが、私は全くそうは思いませんでした。
特にラクダに乗る前の4人の登場シーンは全員キマりすぎてて、THEアラビアンナイトといった感じでゴージャスすぎる‼
実際にアブダビでこの格好なら確かにやりすぎかもしれませんが、普段のNYと違って結婚式や海外旅行(アブダビ)は非日常という場所なのでさらにドレスアップした、ゴージャスなファッションになっているのでしょう。
そこはファッション目的のファンも多いので、ファッションショーを見るかの如く、素直にファッションを楽しむのがGood!かと思いました。
サルエルパンツ+ハイヒール+ターバンという難易度の高いアラビアンスタイルも、パトリシア・フィールド(SATCスタイリスト)にかかればお手の物と言わんばかりに圧巻の仕上がり。
エキゾチックな中東ファッションや、セレブリティーなリゾートルックを、NY風に着こなした4者4様のスタイルは必見です!!
③キャリーがイタすぎる!?
恋愛至上主義のキャリーは、今まで多くの失敗をしてきました。
今作ではマンネリした夫婦生活からロマンスの気分をまた味わいたくて、元カレエイダンとキスしてしまいます。途端に我に返り後悔しますが、観ている方からすれば「言わんこっちゃない」と言った感じ。そのあとのビッグに話すとジタバタするあたりが、よりイタさを倍増させてしまったのでしょう。
キャリーに限らず、そもそもSATCの4人は、ちょっぴりこじらせた大人女子といったキャラクターでした。
綺麗でキャリアもあって自立している、バリバリのイケてるニューヨーカーなはずなのに、こと恋愛となるとダメダメなところが、人間らしくて共感され、愛される所以なのです。
弱さを否定するのではなく、自分らしさとして肯定していく。自分を貫いていく潔さが、見ている人を魅了します。それがキャリーだから仕方ない。とついつい許してしまうんです。
キスだけとはいえ裏切られた関わらず、キャリーに指輪をプレゼントして甘やかすビッグもそうなのでしょう。
おとぎ話のお姫様ではなく、仕事で成功し自立しつつも、愛するパートナーにはいくつになってもレディーとして扱われ、甘やかされるキャリーこそ、現代の世の女性の憧れの姿と言えます。
まとめ 「SEX AND THE CITY2」を最高に楽しむには…
この映画は前作で最高のハッピーエンドを迎えたにも関わらず、続きを渇望するSATCファンの人の為に、スぺシャルなおまけとして作られたような作品。
ドラマ版と前作までのように、恋愛要素のみを求めていると期待と違ってガッカリするかもしれません。
ですがメインの3人は結婚していますし、さらに年齢も重ねています。ステージが進んだ事を理解し、それでも変わらぬ4人の姿を娯楽映画を観るような軽い気持ちで観てみて下さい。
一緒にセレブなアブダビ旅行したような、リフレッシュした気分になれるかもしれません。
単体で観てもそれなりに楽しめるかもしれませんが、出来ればまず!ドラマ版からご覧ください。
キャリーの人となりを知り、女4人のこれまでのあゆみを知った上でこの映画を観てもらうと、何十倍も楽しめるかと思います!
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やっぱりDVDで部屋に置いておきたいアナタは!!
「SEX AND THE CITY2」の世界観を音楽で楽しみたいアナタは!!
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